縁 起

 養老七年(七二三)、泰澄大師四十二歳の時に、この地を選んで、馬頭観世音菩薩像を刻み、宝篋山の巌洞に安置されたのが創まりと伝えられ、天徳元年には村上天皇の勅願寺として斉田二十町が寄進され、また正治元年には源頼朝の菩薩をとむらうため、二位尼により法華堂が寄進建立されました。

 南北朝の兵乱をはじめ雪崩や火災により堂宇の多くを失い、現在の観音堂は明治三十二年に再建されました。

 

 当寺の四国八十八ヵ所石仏の由来は、文化年間、住職の夢枕に立たれた弘法大師のお告げで、小浜の善左衛門が佐渡ガ島へ石仏注文に出かけると、浜辺にすでに荷造りされた石仏が天徳寺行の大幟と共に用意されていたということです。境内の「水の森」に湧出する清水は水量豊富で瓜が割れるほど冷たいため「瓜割の霊水」と呼ばれ、全国名水百選にも選ばれています。このほか天徳寺庭園も江戸初期の庭として著名であります。

若狭路と鯖街道

 瓜割の霊水 美しい海、入江と半島が交互にあらわれ、車窓は若狭路の旅を楽しませてくれます。とりわけ美しい五つの湖が並ぶ三方五湖、海と岩の彫刻展のような蘇洞門など、実に変化に富み、山ひだの間には数々の秘仏宝物を蔵した由緒深い寺社が点在しています。

 街道がやや内陸に深く入るあたりの旧上中町にある当寺も、古い歴史を今に伝える由緒ある古寺です。

 

 上中から若狭路と別れて近江の琵琶湖へむかう若狭街道は、日本海でとれた魚を都に運んだため、鯖街道とも呼ばれました。旧熊川宿の町並は今も昔の面影をとどめています。

瓜割の霊水

アクセス

住所:〒919-1543 福井県三方上中郡若狭町天徳寺38-3

電話 / FAX0770-62-1038

交通:JR小浜線上中駅からJRバス小浜行き天徳寺下車徒歩5分/上中駅からタクシー5

観光:三方五湖、鯖街道旧熊川宿、小浜方面

近隣駐車可能収容台数:前方道路 距離50m 大型車5台 普通車40

宿泊設備:えびす荘 収容人員20名 予約

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