縁 起

 当寺は第四十六代孝謙天皇の天平宝字元年(七五七)に越の大徳泰澄大師の開基と伝えられ、古くから石動山や気多大社とは密接な関係を持ち、広大な寺領を有していました。本尊の十一面観世音像は行基の一刀三札の作であると伝えられています。

 

 建武二年に能登国司中院定清は足利尊氏に味方して、石動山で越中の守護普門利清を迎え撃ちましたが、多勢に敵せず敗れ、七堂伽藍と十六坊を数えた当寺も石動山寺坊と共に焼失しました。復興した後も、天正十年に石動山衆徒に協力して前田利家と戦って再び焼失しました。その後、正親町天皇の綸旨を奉じた利家によって復興されましたが漸次寺運傾き、宝永二年に中興の僧、堯正和尚により本堂と観音厨子を再興、文化九年良遍和尚の時、境内に白山権現社を迎え、神輿も造られ盛況を呈しました。本地仏十一面観世音菩薩は本堂普門閣にあって信仰を集め、他に鎌倉・室町期の仏像仏画等多数の文化財があります。

石動山天平寺ゆかりの寺

 当寺に伝わる仏様は御本尊十一面観世音菩薩のほか、不動明王坐像(鎌倉時代)、文殊菩薩坐像(室町時代)石像庚申塔(室町期)等あり、他に涅槃図(江戸初期)や両界曼荼羅図(鎌倉時代二幅)真言密教の三種神器(三幅一対)など多数伝えられています。

 

 能登半島つけ根の当地は口能登と呼ばれ、古い文化が数多く残るほか、近くに千里浜渚ドライブウエイや石動山天平寺跡又能登島大橋を渡り能登島一周と山海の珍味を楽しまれるなど見どころもあり、歴史と自然に親しむ散策コースとして最適でしょう。

十一面観世音菩薩

アクセス

住所:〒929-1717 石川県鹿島郡中能登町良川ト5

電話:0767-74-0272

交通:JR七尾線良川駅から徒歩12分/良川駅からタクシー3分/良川バス停から徒歩4

観光:七尾湾、和倉温泉、石動山天平寺跡、気多大社、千里浜など

近隣駐車可能収容台数:前方県道 距離200m 大型車10台 普通車5

宿泊設備:和倉温泉

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