二上山の麓に、緑の木立に包まれた当寺は、臨済宗国泰寺派の総本山で、嘉暦二年(一三二七)慈雲妙意により創建されました。慈雲は法灯国師に学んだのち、二上山に二十四年間籠ったのち当寺をおこし、後醍醐天皇から清泉禅師の号と紫衣を贈られました。同二年には勅願所に、また暦応二年には越中の安国寺として寺領の寄進や建物の修理などを受けました。
応仁の乱以後の戦乱により寺は荒廃しましたが、後奈良天皇の命で雪庭和尚が復興されました。加賀藩前田家も寄進し、現在の姿に整備し、法灯派の総本山になりました。
いわゆる虚無僧と呼ばれる尺八を吹いて諸国を巡る普化宗は明治初年に廃宗となり、臨済宗に合併されましたが、当寺に本部・妙音会をおき六月二、三日の開山忌に尺八の大合奏がおこなわれます。また古来より禅の専門道場として一般参禅者も多く、人材を出しています。
当寺の背後に横たわる二上山は、高岡市郊外、日本海に近く、絶好の見晴台で、遠く日本アルプス立山連峰や能登半島のすばらしい眺めは筆舌につくせません。山上には、古代この地方の国守として、また萬葉歌人として活躍した大伴家持の立像や歌碑もあり、また海側では義経一行が雨宿りしたといわれる雨晴海岸など、すばらしい環境です。
当寺の知られざる一面として、寺宝に後醍醐・後村上・光明・後奈良天皇の御宸筆や後醍醐天皇勅彫肖像、山岡鉄舟の屏風等多数を蔵し、また山麓は竹林が多く、近隣には筍料理の店が多く賑わっています。
聖観世音
住所:〒933-0133 富山県高岡市太田184
電話:0766-44-0610
FAX:0766-44-1020
交通:JR北陸本線高岡駅からバス守山経由氷見行き国泰寺下車、徒歩15分
観光:二上山、雨晴海岸、高岡大仏、高岡古城公園、瑞竜寺など
専用駐車場:大型車4台 普通車20台
宿泊設備:高岡市内旅館