当山は前身を安楽寺と称し、三百の僧坊と三千の僧侶がいた能州勅願所五社権現本社イスルギ修験本山石動山天平寺の別院で、七尾城主畠山氏の祈願所として盛え、七堂伽藍と三十三坊がありましたが、上杉謙信の兵火によって焼失しました。
畠山家の遺臣で加賀前田藩の与力長家から連頼公の姫君の眼病治癒を請われた天平寺管長玄秀大阿闍梨が三社権現堂(観音・不動・金毘羅)に三七日の祈祷をされ、成就された報恩として寺領の寄進を受け、寺号も長家の一字を入れて長楽寺と改称し再興しました。明治の維新後、廃仏毀釈をまぬがれた天平寺の山門や本地仏等の仏像什物を移して、石動山の再興を当寺に託しました。平安時代作の元天平寺本尊胎蔵大日如来、鎌倉時代作の日本三大厄除弘法大師、室町時代作地蔵尊等が石動山より移されたものです。また藩政時代に身をもって検地反対で処刑された(道閑事件)久江村の十村頭義民道閑の墓などもあります。
山門
元石動山伽藍総門 室町時代作 中能登町指定文化財
本尊
胎蔵大日如来 元石動山天平寺権現堂本尊 平安後期 中能登町指定文化財
弘法厄除大師
元石動山大講堂内、日本三大厄除大師、鎌倉時代(本堂内向右) 中能登町指定文化財
聖観世音菩薩 室町後期作(本堂内向左)
地蔵尊 水児供養 室町時代作(祈祷殿内左)
◎参詣案内
正月元旦二日 初詣
毎月二十一日 厄除大師縁日
三月彼岸中日(春分の日) 涅槃だんごまき
七月一日 魂供(こんぐ)祀堂会
七月二十八日 奥の院不動尊縁日護摩祈祷〈家内安全、交通安全、商売繁栄、病気平癒〉
十月九日 無縁供祀堂会
長楽寺山門
住所:〒929-1604 石川県鹿島郡中能登町能登部下106甲2
電話:0767-72-2112
FAX:0767-72-3906
交通:JR七尾線能登部駅から徒歩6分
観光:千里浜渚ドライブウェイ、能登金剛、国史跡石動山天平寺跡、能登王古墳群
専用駐車場:中型まで 大型は励志館へ